高校バスケの特集の番組である指導者が言っていた。 勝負に勝つことを理論的に説明すると、 説明できないが正解だ。勝つこと自体、相手がいる以上、不確定であるからだ。 だが、反対に負けるは簡単に説明できる。 努力を怠り、向上心を失い、あらゆる要素が負けに繋がる。 毎日の練習は負けないために、やっている。 最後まで負けなかったチームが勝つ。と、 建築において、勝ち負けではないが、 勝ち負けを「良い」「悪い」と単純に考えると、 悪い建築を作らないために、怠惰な設計をせず、物件ごとの詳細な検討を行う。 設計者にとって、それが日々の鍛錬であろう。そしてそれが悪い建築を作らないため 勝負の先に多くのもの求める人もいるであろうが、それは勝つためになんの意味もなく、 勝負に勝つために費やす時間、その場その時のドラマをどう描くか なにより建築においては、現場という建物ができていく瞬間の感覚が最も大切で、そこに落とし込むまでの再現性のないストーリーをどう描くかが必要がある。 悪い建築とは、機能的でなく、独りよがりで、不快な器であり、すなわち美に反する建築であろう。