最小限の"デザイン"を


写真は小坂井の家の玄関周り
下足箱の上に、少し明りを設けようと、現場で検討しています。

天井を明るくしないような、ちょっとした明りで
周囲とのバランスで存在感のある照明をと、考えています。

そんな照明や家具や金物等を検討をしていると、いつも思うのは、
最小限のデザインで、そのモノと空間を生かす形の最適解は?ということです。

答えはないのですが、あえて最適解というのは
さまざまな制約のなかで、その時の自分にとってのベスト
という意味です。

 デザインとは、広義に扱われることが多いですが、
私が思うそれは、かなり表層的なことと捉えています。

かつて、ルイス・カーンはオーダー / フォーム / シェイプと
綴り、そのシェイプの一端にデザインがあると綴っていたと思います。

デザインを悪く言えば、建物のちょっとしたお化粧のようなもので、
それが無くても支障はないでしょう。
ですが、我々設計者は、そのデザインについても妥協はできません。

そんな中で私が好きなデザインは、意味がないものでなく、
単体で意味をなさなくても、他とのさまざまな関係により強度の強い意味を持ち、
表層的な形以上の、建物のオーダーに通づるデザインです。

建物にオーダー / フォーム / シェイプとあるように、建物に使われる
様々なモノにも、オーダー / フォーム / シェイプがあり、

シェイプとしての素材との対話、形の探求から、
ディテールはその分かりやすい表現場所なので、
「神はディテールに宿る」というのでしょう。



(ルイス・カーンの綴るオーダー / フォーム / シェイプは以下のように捉えています。)

オーダーは、原動力であり、目的、秩序の原理のようなもの
フォームは、建築の形式的な素性、本性、その構成の法則とでもいうようなもの
シェイプは、表層的な形、デザイン

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